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妊娠初期は低血糖になりやすい?赤ちゃんへの影響はある?どんな対策が必要?

妊娠初期にはさまざまな症状に悩まされることがあります。それは目に見えてわかる出血であったり、貧血であったり、どれも大変なものばかりです。そんな中であまり知られていないのが『低血糖』と呼ばれるものです。低血糖になると、お腹の赤ちゃんにも影響が出てしまいます。まずは『低血糖』について知ることが大切です。低血糖になる原因やその対策について、ご紹介いたします。

妊娠初期に低血糖になる原因とは?

妊娠すると、女性ホルモンの1つである『エストロゲン』の分泌が増加します。エストロゲンとは、『エストロン』・『エストラジオール』・『エストリオール』・『エステトロール』の総称で、妊娠を継続するために必要なホルモンです。

あまり知られていませんがこのホルモンはインスリンの働きを高めるため、妊娠すると必然的にインスリンの分泌量が増加します。

私たちの体は、食べ物を食べるとブドウ糖が血液中に取り込まれ、血液中のブドウ糖濃度をあらわす『血糖値』が上がる仕組みになっています。

この血糖値の上昇を抑えるために分泌されるのがインスリンです。通常はインスリンの働きによって食後3〜4時間で血糖値が空腹時の状態まで戻るのですが、インスリンの分泌量が増加している妊娠初期はインスリンが働きすぎてしまい低血糖になりやすいのです。

胎盤が完成する妊娠中期以降は胎盤からインスリンの働きを抑えるインスリン拮抗ホルモン(プロゲステロン・プロラクチン・コルチゾールなど)が分泌されるようになります。よって、妊娠中に低血糖になりやすいのは妊娠初期であり、中期以降は反対に血糖値が高くなってしまう『妊娠糖尿病』に注意が必要になるのですね。

さらには妊娠初期に限ったことではありませんが、『糖質の摂りすぎ』も低血糖の原因になります。
ごはんや甘いもの、イモ類など糖質を多く含む食べ物を摂りすぎると血糖値が大きく上昇します。大きく上がった血糖値を下げるためにすい臓から多くのインスリンが分泌されると、血糖値が下がりすぎて低血糖になってしまうことがあります。

また、妊娠中は胎児に栄養を送り届けるという重要な役割があり、母体のブドウ糖を胎児に分けているため、ただでさえ低血糖になりやすい時期です。

そのうえ妊娠中の体重管理のために食事制限やダイエットを行ってしまうと糖質やカロリーが足りず、『栄養不足』となり低血糖になってしまいますので注意が必要です。

低血糖症とはどんな症状?

低血糖症とは、その名の通り、血糖値が正常な範囲を超えて低下する症状のことを言います。

たとえば、疲労を感じやすくなる、甘いものが食べたくなる、めまいや頭痛がする、理由もなくイライラする、汗がダラダラと止まらなくなる、ひどい飢餓感に襲われる、食欲が減退するなどが代表的な症状です。これらは脳にブドウ糖が不足し自律神経に影響が出ることで起こります。

また、妊娠中の低血糖は『つわり』の一因にもなります。低血糖状態が悪化すると吐き気や嘔吐が起こったり、空腹時に気持ち悪さを感じるからです。つわりだと思っていた症状が実は低血糖が原因だったということもあるのですから驚きますよね。

自覚症状がなく悪化するまで気づきにくい高血糖と違い、低血糖は症状を自覚しやすいので、早めに気付き対処することができます。
妊娠中の低血糖が赤ちゃんに与える影響とは?
母体の栄養分は赤ちゃんに優先して送られますので、よっぽどひどい低血糖状態が続かない限りはそれほど心配する必要はありません。

ただし、低血糖の原因が「母体の栄養不足」である場合は赤ちゃんにも十分な栄養が送られていない可能性がありますので、医師の指示のもと栄養管理を行う必要があります。
また、ひどい低血糖状態では母体に意識障害などの症状があらわれることがあります。意識障害を起こすと転倒などの危険性が高くなり、転倒の仕方によってはおなかの赤ちゃんが心配です。

低血糖は血糖値がうまくコントロールできない状態ですので、妊娠中期以降に『妊娠糖尿病』へと進んでしまう危険があります。妊娠糖尿病はおなかの赤ちゃんが巨大児になったり、発育不全や出生後に低血糖にかかりやすいなどさまざまなリスクがありますので、妊娠初期に低血糖の症状が出た場合には早めに対策をとりましょう。

知っておこう! 妊娠初期から出来る低血糖の対策とは?

低血糖症を防ぐためには、いくつかの有効な対策があります。

まず始めに「低血糖の原因が何か」を知ることから始めます。食生活を振り返りながら医師や栄養士さんと原因を探りましょう。

原因が「栄養不足」である場合は、カロリーが不足しないようにきちんと3食食べるよう心がけましょう。
もし体重増加のために食事を制限している場合は、自己判断で制限を行わず産院の栄養士さんや助産師さんに相談してバランスのいい食事で体重管理を行うようにしましょう。

低血糖の原因が栄養不足以外である場合は、血糖値の急激な上昇を抑える食生活に切り替えましょう。

一番有効な方法は「食事を一日3食ではなく、5〜6回に分けてこまめに食べる」ことです。

食事の間隔が大きくあいて空腹になってしまうと、体内のブドウ糖を使い切ってしまい低血糖になりやすくなってしまいます。

また、空腹時に糖質を多く含む食べ物や飲み物を摂取すると血糖値が急激に上がってしまいます。起きてすぐに白米を食べるのではなく、低糖質の玄米やみそ汁、サラダ、豆腐などを先に食べるようにしましょう。空腹時の間食はスナック菓子などではなく、飴やガムなど低カロリーで時間をかけて食べられるものを選ぶのがおすすめです。

食事はよく噛んでゆっくり食べる、これだけでも体への吸収スピードが抑えられ低血糖の抑止につながります。炭水化物や甘いお菓子をまったく食べてはいけないということではありません。食べる順番やタイミング、そして食べ方に気を付けることが大切です。

妊娠初期の低血糖について正しく知っておくことの重要性とは?

妊娠初期にはさまざまな症状が出ることがあります。

それが特に問題のない症状なのか、それともお腹にいる赤ちゃんにも影響を及ぼしてしまう症状なのか、きちんと把握しておくことが大切です。

健康に赤ちゃんを産むためにも低血糖症がどのような症状であり、どういった対策をすると良いかをしっかりと知っておきましょう。